2014年2月22日 (土)

5

オリーブオイルのボトルに貼られたラベルは商品のストーリーであり、言わば、名刺代わりである。そこには商品内容がわかるように、品質や生産地など必要な情報が書かれているはずである。

氾濫する偽装から消費者を守る為に作られた最近のラベルについてのEUルールを下記にまとめてみました。

2013年1月14日付 n.9“LEGGE SALVA OLIO“と呼ばれる規則

この『レッジェサルバオーリオ』のルールはオリーブオイルの市場を保護し、偽装や模倣品を排除する目的で、ラベルの記載内容、品質管理、認可を明示するように作られたルールです。

この規則は2011年11月22日からEUで有効とされ、その流れで、品質管理各官庁や販売流通に適用されています。

現在のルールから改善された主な内容について


1.オリーブオイルの原産地呼称

オリーブオイルの原産地は読みやすく、指定された大きさの文字ではっきりとボトルの前面に記載する。ラベルの色はボトルと対称的で明確であること。

EU加盟国、または第3国で抽出されたオリーブオイルのブレンドにおいては、原産地は『ブレンド』の言葉をラベルの色と異なり、且つ、他の記載事項や販売者名よりも目立つ色で記載すること。

 

 2.文字の大きさ:ボットルのお大きさによってラベルの文字異なります。

n.29/2012のルールより

‐250ml以下のボトルの場合: 2mm

‐250ml以上1L以下の場合:3mm

‐1L以上:4mm

2014年12月13日より) 

50ml以下の場合: 2mm

50ml~200ml: 3mm

200ml~1L: 4mm

1L以上の場合: 6mm

 

3. 中栓の除去防止 (アンティーラボッコ)

レストランなどではオリーブオイルは、中身を修正されないようにな中栓は取り外せないものを義務付けられている。またラベルには原産地とロットナンバーの記載義務があります。

4. 原産地の疑わしいマークやイメージの使用 原産地について消費者を惑わすようなマークやイメージは使用禁止です。ペナルティが課せられます。

 

 

5.製造年 オイル全て100%が記載された生産者の土地で作られた場合にのみ、製造の年を記載できます。 

 6.アルキル基エステル: オリーブの保管時に発酵が始まったり、オリーブの実が既に熟していたりした場合、この数値が上がる。よって、ルールでは30mg/kg以上の場合、生産者は特別監視下に置かれ、12カ月間に及ぶこともある。

 

7. 最小賞味期限: ボトリング後、18か月を超えてはならない。

 

8.オリーブオイルの割引販売  役所へ20日間以上前に申告が必要で、1年に1回だけ有効。生産者はその地域の販売量の10%以上を占める場合、割引販売は禁止されています。

 

EU圏外の ラベルの規則について

 

≪日本の場合≫

オリーブオイルは他の食料品と同様にイタリアの製造所または税関を出る前に日本語のラベルを貼る事が必要です。JAS(日本産業基準)では日本語に訳されて各項目が記載されていなければなりません。

‐品名、‐材料、‐添加物、‐内容量、‐賞味期限、‐保存方法、‐原産国、‐輸入社の名前と住所

 『原産国』とは本来、栽培や製造がおこなわれる場所を示しますが、日本ではまだ曖昧であり、ブレンド、搾油所や瓶詰めする場所を指している事が多いのが実態です。つまり、他の国のオリーブとブレンドし、イタリアでボトリングを行っている可能性があります。

 

≪アラブ首長国連邦≫

 どんな食品でもアラビア語のラベルが必要です。生産者の情報や品質提示も必須です。いくつかの食品は原産地を示すマーク、印、またはラベルが記さなければなりません。 一般食品のラベルには‐食品とブランド情報、‐原産国、生産者、内容量、材料、添加物、脂肪分と使用油。

 ≪アメリカ≫ 

連邦規則集―『食品と薬品』に定められたルールでラベルに記載されます。エキストラバージンオリーブオイルのラベルは下記情報を英語で記載が必要です。‐商品名、-原産国(但し、異なる国のオイルをブレンドした場合はその国名も記載)、‐生産者名と住所、-内容量(単位、ガロン、オンスなど)、-栄養分(熱量、脂肪分、飽和脂肪酸、水酸化脂肪、炭水化物、蛋白質、ナトリウムについてテーブルスプーン(15ml)に換算する。) その他の成分は容量が少ない為、繊維、砂糖、ビタミンA、ビタミンC,カルシウム、鉄分は記していないことを記載する義務がある。コールドプレスと追記は可能であるが、生産者を明示していれば、輸入者や卸業者を記す必要はない。保存方法やロット番号、賞味期限も義務ではない。文字の大きさは1.6mm以上であること。

 

 


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2014年2月19日 (水)

3

イタリアでは生産者の少ない食用オリーブにおいて新しい市場がある。

生産者TgPuglia社代表、ロベルト・デ・ペトロは 「イタリアのオリーブオイル生産者にとって多様化するチャンスの到来」と提唱。

最近イタリアではアペリティーボ、ハッピーアワーの時に消費するオリーブの量が増加し、オリーブを食する第2位の国である。オリーブはコストを抑える為に輸入品を使用している。

そこで、オリーブオイル生産者の多くは食用オリーブを海外に輸出するという新しい商売に気付いたのある。とりわけ、プーリア州、シチリア州、ラツィオ州、リグーリア州、マルケ州では重要な品種が数多く、生産量も多い。

2013年は食用オリーブにとって大変な年だったが、UMAOが開く『Monna Oliva』という国内初オリーブコンテストによって品質を改善するべく、栽培に拍車を掛かるであろう。

 


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1.1

ルイジ・カリカートが『Olio Officina Food Festival 』でも話したテーマであるが、レストランのテーブルでどのようにサービスされ、また設置されているか。

澱が底にある見た目の悪い黒い壺型の容器ではなく、今日ではボトルでサービスしている。~Valerio Massimo Visintin (ジャーナリスト)より

ボトルであってもオイルが垂れてラベルが読めなくなっており、オイルを足している可能性も湧いてくる。そうすると、何のオイルがボトルに入っているか明確ではない。

オリーブオイルの品質に気を付けているレストランはほとんどないのが実態である。

オリーブオイルに気を配る有名なシェフでは アイモ ナディアとマッシミリアーノ アラモが挙げられる。オリーブオイルの価値を知って、適切に取り扱うのは星付きレストランとは限らない。

オリーブオイルの品質が余り評価されない為、継ぎ足しをするオイルが当然のように並んでいるのが、改善されるべきである。

オリーブオイルのこのような問題を改善するには、レストラン関係者や専門家を巻き込んで意識改善を図る必要がある。

 


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2014年2月 5日 (水)

Olioe mediterraneo

  プーリア州のオリーブ畑を旅するカルロス ソリトの本のご紹介。

  彼の文と絵にマリーナ チェペダ フエンテスとルイジカリカートの序章を添えて。

Carlos Solito, Olio e Mediterraneo, viaggio nell’uliveto Puglia, Atlante Libri, pp. 200, euro 35

 プーリア州のオリーブ畑を旅するのは魅力的である。カルロス ソリトが彼の写真家や書き手の才能を発揮するにふさわしい。田園風景やそこに住む人々や植物にあなたも魂から感動するでしょう。

 

カルロス ソリトはプーリア出身で、1976年タラント県のグロッタリエに生まれる。深海や深川、海溝、氷河、火山、砂漠、多岐、渓谷などを調べより非日常的な世界の隅々に注目して、写真リポーターの旅をしてきた。

アイルランドから地中海まで 大西洋からアメリカ中部まで、その数は数え切れないほどである。海、山、田舎、自然、冒険、旅、観光。いつか威厳に満ちたその地に根付いたオリーブ木の美しさに立ち向かわなければならないだろう。オイルと地中海、彼の放浪癖と世界の美を蘇らせる力によって、オリーブの隠れた魅力に注目した。ガルガノから最北端まで南はサレントから長靴のかかと部分まで。オリーブは岩壁や地中海灌木地帯の香りをもたらし、砂の黄金シーツのような森や麦畑に囲まれた石灰質の土地でよく育つ。

プーリアには、アペニン山脈から繋がるダウノ山地の側面、岩肌の多いムルジェの山々、空が垣間見えるイオニア湾の渓谷、更にサレントの海や山地。豊かな町なみやトゥルッリ、地下搾油場、農園など、調和のとれた空間を残している。この本では生きた自然の風景やその魅力を写した彼の写真を通して、貴方も彼の旅を体感できることでしょう。

in italiano 

 


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